今年最初の映画館での映画鑑賞。
マーティン・スコセッシによる遠藤周作原作の映画化。過去に篠田正浩が映画化しているけど未見で、話の内容も知らぬまま観た。
鎖国時代の日本のキリシタン弾圧で語られてこなかった白人神父の背教者たちの物語。
世界で一番人体の弱みを突いた拷問を編み出したと云われる日本の拷問。そのいくつかがここで描かれ、背教者になった白人神父たち。
観ていて、これは今の米国なんじゃないのという思いが強くなり、9.11以降、有色人種差別やイスラム教弾圧などどんどん不寛容になっていくフロンティア精神の国。
スコセッシはそんな米国に遠藤周作原作「沈黙」を思い浮かべたのではないだろうか。
トランプの城壁政策もその流れにあるだろうし、不寛容の先にあるものは「沈黙」だよね。
大概のアメリカ映画で日本を描く時、脇役などに日系人や中国系が混じっている場合が多いけど、この映画はしっかり日本の俳優陣が脇役まで務めている。そこが黒澤明を師匠と崇めるスコセッシのこだわりなのかなと思ったりもして。
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