2013-03-01

菖蒲 Sweet Rush

ヤロスワフ・イワシキエウィッチの同名短編小説の映画。その映画の撮影現場、そして、夫でカメラマンのエドワード・クロシンスキーが重病という主演女優クリスティナ・ヤンダの独白という複雑な構成で作られたアンジェイ・ワイダの最新作。

ネットの評価はよくなく、予備知識として上記の事を頭の入れて観た方がいいと書かれていた。

観た映画の感想は評判よりは判りにくい作品ではなく、クリスティナ・ヤンダの独白から撮影現場に場面が変わり、本編へという流れも不自然ではなく、終盤の本編からクリスティナ・ヤンダが抜けだし、夫の元に走る場面の後、物語のクライマックスに向かう。

かつてあった映画を作る映画によくあった手法であり、それ程難解にしているとは思わない。

春の終わり、夏の訪れ、いのちの祝祭の時

老いと若さ。それぞれが向き合う生と死。

それを引き立たせるためにこんな作りの作品にしたのか、それ程、彼の地ポーランドでも生と死は身近でない物になっているのか。

アンジェイ・ワイダ監督が伝えたかったことは今の時代、なかなか伝わりにくい話なのかも知れない。

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