観たい映画の上映時間が動ける時間にかみ合わず、何かないかなと上映作品をチェックしていて、映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」の評判が気になり、観に行った。
何で今更、9.11なのと思いつつ、9.11の今日性に拘りながら観ていた。
9.11に最愛の父を亡くした男の子。父の残した謎の鍵から様々な人と出逢い、少年は9.11と向き合う。意識的に描かれる人種のるつぼは、その混迷が今も問題であるから今も和解はなされてないのだろう。
留守電という音での9.11の心的ショックが単純にテロへの憎悪とならず、文明の利器への恐怖を描き、多民族社会の描き方も慎重に描きながらも、それぞれの9.11へのリアクションを示していく。
そこら辺は凄くうまいなと思いつつ、ネットでの評価はちょっと過大じゃないのとも思う。
更に身の辺にこの映画を引き寄せれば、人口減少で経済活動が懸念される我が国の多民族化がこの映画に描かれたような痛みの分かち合いになり得るのかを感じた方がはるかにこの映画を身近に引き寄せられると思う。
3.11以降の「がんばれ!ニッポン」的ナショナリズムは海外からは住みたくない国ナンバーワンという現実があるのだから。
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