無骨なキコリと気弱な映画監督のちょっといい出会い。
「キツツキと雨」はただそれだけのお話。けど、すごく暖かなお話。
岐阜の山奥、森林の間引きを営む木こりのおじさんがいきなり映画撮影の連中に巻き込まれ、気弱な映画監督と出会って、映画撮影にはまっていく。
映画を作る映画はフェリーニの「8 ½」やトリュフォーの「アメリカの夜」などあるけど、日本映画では劇中劇的な映画は高橋伴明の「光の雨」や森崎東の「ロケーション」なんかあるけど、純粋に映画を作る映画は記憶の限りでは「キツツキと雨」が初めてのような気がする。
貧しい日本映画の制作環境でロケ現場の地域の人々の協力は欠かせないもので、そこをコミカルに描いたこの作品はステキな映画に仕上がっている。
台詞も少なめで、台詞の間合いがまたおかしさを誘う。
映画ロケが観光資源のPRになると話題を集める時。日本の美しさはこんな限界集落にしかなくなったとも云えるけれど。
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