図書の自由を侵さないための闘い、図書館戦争。
テーマはいいし、犯罪の根元として図書の検閲が行われた。も判るけど、戦争状態となると、あり得ない話。
「華氏451」に発想は似ていると思うけど、ここまで国家犯罪が隠蔽されている状況下を想定した話にまず驚き、それを受け入れ、原作がヒットした事に驚く。
岡田准一、榮倉奈々、田中圭の役者陣もいい味を出しているけど、長々と続く戦闘シーンにうんざり。
日本には太平洋戦争当時、それまで記録として残されていた戦前の人々の娯楽である映画作品の大半が失われ、今ではごくわずかしか戦前の人々の娯楽の記録が残されていなく、東日本大震災では津波でさらわれた個々人の生活の記録や公共の資料の残骸を拾い集める活動を聴く。
華々しい戦闘場面ばかりではなく、図書を守りぬく日常の話がきちんと撮られていたなら、この作品はもっといい作品になっただろうと悔やまれる。
「戦争」とは武力の闘いではなく、武器なき闘いであるのだから。
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