2007-01-18

2006年度キネマ旬報ベストテン Kinejun Best 10 2006 column

米アカデミー賞より歴史あるキネマ旬報のベスト10が発表になったようで、まとめてみた。
2006年度キネマ旬報ベストテン

80年代半ばからそれまで年間300本は観に行っていた映画も観に行かなくなり、昨年、久々に10本を越える映画を劇場鑑賞した。

ベスト10を見ていくと、日本映画ではヒット作より自主制作の映画が多く並んでいて、観に行きたいと思いつつ、見逃した映画がランクインされている。

地域格差を題材にした物、心の空洞を描いたものなど、今日的な映画が並ぶ。僕が観たのは黒木和雄監督遺作の『紙屋悦子の青春』だけ。

卓袱台にみる戦争の風景 映画『紙屋悦子の青春』

外国映画は案外観ており、上位6作を観ている。
イーストウッドの硫黄島二作は評価しすぎとも思うけど、今の国際情勢ではしかたないのかなと。

『グエムル』は環境問題を怪物に託した映画だけれど、『ウルトラQ』ばりに環境問題を脅して欲しかった。(笑)

ランクでは4位、5位、6位となってしまったけど、それぞれ、ゲイセクシャル、アイルランド、天皇というマジョリティに苦悩するマイノリティの描き方が北朝鮮化するナショナリズムの時代、大切なのだろうと。

札幌で再上映専門のミニシアターを運営する蠍座さんのリーフレットでチェック漏れの名画を知るこの頃だけど、「煙草、酒、銃」の3つの”悪の枢軸”を抱えるアメリカを皮肉ったという『サンキュー・スモーキング』は観てみたい気がする。

今の日本ならさながら、自虐的とそっぽむくだろうけど、意見対立を明確にするアメリカはやはり面白いのかも。

日本にも石原慎太郎がエゴむき出しの特ダネ至上主義の新聞記者を演じた『危険な英雄』なんていうのがあるけれど、その後の慎太郎氏を観ているようでむかついたけれど、毒ある映画こそ今、必要なのかなとも思う。

今、期待の映画は「ダーウィンの悪夢」

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