世界最年長のギネス記録を持つ84歳の小学生キマニ・マルゲはイギリス植民地支配から独立を勝ち取った39年後のケニアで、念願だった“学ぶことへの楽しさ“を体験する。
独立闘争の頃、過酷な弾圧にもめげず生き抜いたキマニ・マルゲが無料教育を受ける事から巻き起こる「教育問題」は、「たかが子供」なのか、「子供は未来」なのかという事を提示していく。
文字を読めないがために苦労したキマニ・マルゲの過去は映画の中で語られることなく、イメージとして見せつけられる。鼓膜を破られ、子供を産んだ妻を目の前で射殺される拷問の数々をキマニ・マルゲは語ることなく、「自由」を勝ち取ることを子供たちに話聞かせる。
貧しいアフリカの話だけど、それで留まらない人間である誇りの物語は、84歳の小学生に託される。
独立闘争の苦難も忘れ去られた時、大統領府から届いた手紙。キマニ・マルゲは自分で読まなきゃならない手紙と「土に帰るまでの勉強」を志す。
実在のキマニ・マルゲさんは2009年、胃ガンで亡くなられたというが、生きるために学ぶ、そのパワーは生きるとは何なのか、学ぶとは何なのかを教えてくれている。
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