ジャン=ピエール・ダルデンヌ久々の新作は短編小説のようなひとつのエピソードを巡る物語。
病気回復で職場復帰を心待ちにしていたサンドラに職場の友人から電話で知らされたショッキングな話は、会社の社長が従業員にボーナスを取るか、サンドラの復帰を認めるかの択一提案。
社長に週明け再度投票し直す了解を得て、サンドラは職場の同僚の家を回り始める。
金か、仲間かの選択を迫られた同僚たちのリアクションと自己嫌悪に陥るサンドラを丹念に追いかけるダルデンヌ兄弟の視点はクールだけど、そのシチュエーションがなんかありきたりな気もする。
不況下の貧しい者同士の生存競争を描くダルデンヌ兄弟はおそらくそこに救いはないか模索しているのだろうけど、今回もありきたりな終わり方で終わってしまった。かつての作品のような冷酷な結末の方が考えると思うけどな。
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