アカデミー作品賞の作品であり、ブラッド・ピットが制作にも関わっており、SEX依存者の映画「SHAME シェイム」のスティーブ・マックイーン監督が作った作品。
白人優位主義の時代に自由黒人が拉致され奴隷として売られた12年の物語はプア・ホワイト達の黒人虐待が如実に再現されていたけど、かつて作られた奴隷黒人達を描いた映画を思い起こすとなんか物足りない気がする。
この作品が評価されるのはいいことだけど、ブラック・パワーの時代に作られた奴隷黒人達の映画はそれ以上に過酷な時代を生きた黒人達のドラマを見せてくれた。
米国は今になってようやくそういうドラマを評価するようになったんだろうか?ブラッド・ピットが制作に携わったからなのか。
映画は同じ境遇でありながら女であるがために更なる虐待にあう黒人女性をクローズ・アップするけど、その末路はいつも描かれない。描かなくても想像つくけど、かつての奴隷黒人映画ならその末路まで描き尽くしていた。
表現の遠慮が白人優位主義に配慮したような気もするし、救世主的に登場するブラッド・ピットも拍子抜けするほどあっさりと主人公と関わりを持つ。
過酷さを描きつつ、どこかで表現を緩めて、奴隷黒人の悲惨を語る。そういう手法でしか白人優位主義と闘えない今の米国世相も感じるし、そこに妥協しなければ作れない作品だったのかも、とも思うけど。
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