2014-04-07

ダラス・バイヤーズクラブ Dallas Buyers Club

1992年に『ダラス・モーニングニュース』の記事で取り上げたられたロン・ウッドルーフの実話が基となったこの映画。エイズ発症で米国における認可された治療薬が少ないことを知り、納得のできないロンは代替薬を求めてメキシコへ渡り、それをビジネスにまで育て上げた物語。

米国の医薬品認可の仕組みが日本とは違い、国が直接関与しているわけではないことをまずは頭に入れておかなければ誤解が生じると思うのだけど、病院と医薬品の使用を許可する権限を与えられた団体、それに薬品業界の利権がエイズが大ブームし始めた1980年代、米国ではエイズの進行を抑えるけど、副作用として白血球、赤血球など身体の免疫を守る機能をも破壊する薬を承認してしまったという舞台裏がある。

そこで米国未承認の治療薬を求める動きがあったようで、そんな記事が話題になったような記憶もかすかにある。

米国製薬界の保守的な対応といわれるけど、日本も厚生労働省という官僚が関わっている分、大差ないだろうけど、この実話の凄いところは未承認の薬やサブリメントをビジネスにしてしまったという米国的実話であること。

ゲイ嫌いの主人公がゲイとスクラム組む物語構成も面白く、社会告発ものをうまく観せてくれる。ちょっとした拾いもの。

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