スペインの鬼才ペドロ・アルモドバル監督の新作というので何の予備知識なく観に行く。
カナダのノーベル賞作家アリス・マンローの小説を原作にした作品とかで、ひとりの女性が無理矢理封印しようとした過去を振り返る物語はアルモドバル監督らしくうまく消化されている。
行きずりの恋の末に生まれた娘。朝、出がけに言い争い、そのまま事故死した夫。そして娘の家出。
依存度が高い程、人は執着し、未練を残し、孤独になる。ひとりの女性の心の旅路は人間の業の強さであり、哀れさ。ラテン系のカラフルな色彩に包まれた人間たちだから心の中の寂しさは更に浮き立つ。昨日観た「むかし男ありけり」のアマリア・ロドリゲスの歌が思い出される。
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