2011-09-16

未来を生きる君たちへ HAEVNEN

予告編を見ている時から入り組んだ現代社会の病を描いた作品なんだなぁと思っていたけど、いまいち食指がわかず、観られる時間に上映していないので、スルーしようかなと思っていたのだけど、今週は観られる時間に上映しているので、観に行ってきた。

第83回アカデミー賞、第68回ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞をダブル受賞した話題作というだけあって、確かに現代社会の危うさはそこにある。

アフリカの難民キャンプとヨーロッパの異民族社会。二組の家庭を通して、それぞれの孤独が暴力に変わる様はアフリカの難民キャンプで起こっている事と何も変わらない。

「あなたは他人の命を支配できるのか」死にかけた息子の母が詰め寄るセリフがこの映画の全てのような気がする。

孤独である人々は安易に善悪に頼りたがり、他人の命を支配する。

その寂しさがなんか今ひとつ伝わってこない気がする。

今年観た映画で例えば「君を想って海をゆくならば、クルド人の青年の孤独は痛いほど伝わってきたけど。

グローバル化した世界の孤独を見せようとして、見せ切れていないそんなおしい映画のような気がする。

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