角田光代の原作を「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督が映画化、宮沢りえが7年ぶりに映画主演する話題作。
女性銀行員が横領し、男に貢ぐ物語は、バブル崩壊後の1994年から1995年、女の虚栄の物語として描かれる。
ちょっとした使い込みから返せばいいという感覚で、若い男との出逢いから今まで我慢していた贅沢を繰り返す。虚栄の時間。金の怖さは自分の怖さ。突き放しながらも自分に返ってくる人間の弱さの向こうには社会のずるさもある。そんな世界を吉田大八は冷めた映像で映し出す。
語り口のうまさに感心しながらも、女性という立場で描く角田光代とは違う吉田大八の立ち位置が見えない気もするけど、まずは原作映画化をうまく消化したという感じ。テレビ版の方も見比べたい気がする。
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