1963年11月22日、遊説のためテキサス州ダラスを訪れたアメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディは、パレードの最中に何者かに狙撃され、凶弾に倒れる。その時、ダラスの街で何が起こったのか。
大統領警護員。ダラス市警。FBI。大統領が搬送された病院の医師達。狙撃された瞬間を8ミリで撮影していた男性とシークレットサービス。そして、オズワルド容疑者の肉親。
大統領が撃たれた時に、民主主義国家の素顔が現れる。
搬送された病院のV.I.P対応。ニューヨークは戻す遺体に対する敬意と大統領夫人ではなくなったジャクリーンへの対応。狙撃された瞬間を映された映像に群がるマスメディアとケネディを敬愛していた撮影者の失望。クレーマーだったオズワルド容疑者を見過ごしていたFBIの過失。そして、オズワルド容疑者の肉親へのバッシング。
映画はケネディ暗殺という素材を見せつつ、民主主義国家の素顔を描き出す。終盤のオズワルド容疑者の埋葬場面にケネディ大統領の葬儀の様子を伝えるニュースキャスターの語りが被さる構成がこの映画の意図を見事に示している。
0 件のコメント:
コメントを投稿