時間が出来、観たい映画で時間的に観られそうな映画を探してみたら、一番時間的に中途半端で観られないなとあきらめていたこの作品がちょうどいい上映開始で観に行く。
世界的な高齢化社会で年々増加の一歩をたどる認知症。介護施設に預けられた重度の高齢者たちは医療的処置として抗精神剤を飲まされ、認知で内にこもりがちなものを更にこもらせ、認知を進行させるという悪循環を繰り返すパターンもみられるようだ。
近年、こうした医療的な介護ではなく、本人が想い出残る音楽を聴かせ、過去の記憶を甦らせる音楽療法の取り組みに焦点を当てたこの映画は医療費増加が深刻化する米国で、「千ドルの薬より数十ドルの音楽プレーヤーで想い出の曲を」と動き回る人達のドキュメント。
音楽を耳にし、目を輝かせ、手足を小躍りさせる高齢者たちの表情の豊かさに、人としての誇りを感じさせる。
介護現場が医療目的ならば助成を受けられるという制度の壁と支援者探し。薬漬けにされる高齢者に想い出を呼び覚ます音楽を聴かせたい。それは人間の尊厳の取り組み。
映画を観ていて、うちの母は家でひとり懐メロや時代劇、韓流ドラマをチャンネル切り替えながら観ているから認知の方は大丈夫なのかなと思ったり。
脳全体を刺激して過去の記憶を呼び覚ますという音楽。僕のパーソナル・ソングは何かな?と思ったり。
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