子どもの頃、「大きな瞳の女の子」の絵を見た記憶がある。その作者に関する秘話を描いたティム・バートン監督の新作。
米国もまだ男性上位の時代。「大きな瞳の女の子」の絵を描く離婚した子連れの女が「絵描き」を名乗る男に求愛されて、結婚。「大きな瞳の女の子」の絵が認められると夫が自分が作者と売り込み、女は自分の絵を自分が作者といえぬまま、日陰でひたすら絵を描く毎日。
ティム・バートンらしい当時の状況が再現され、ノスタルジックながら冷酷な物語はヒッチコック作品のようにも思えてくる。
終盤の逆転劇はコミカルさも備え、時代はラブ＆ピースへと向かう。ひとりの女の闘いの物語。
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