2008-11-02

星空 Starry sky

仕事帰り、いつもの如く、疲れを癒すためにスーパー銭湯の露天風呂に入り、夜空を仰いでいると、女の子を連れた若いお父さんが露天風呂に入ってきて、まねるように夜空を仰ぎ、「全然星が見えないね」と女の子に云った。

「一杯見えるよ。ほら、あそこにもあるし、こっちにもある。」女の子は得意げにお父さんに指さし、教える。

お父さんは「本当だ。ちっちゃなのがある。」と目を凝らし、夜空を仰ぎ見る。

目先に追われる大人たちはただ当たり前であるかのようにある夜空をじっくり眺め見、そこにあるかすかに光る星の存在すら見えなくなっているのかなと、そばでその親子の会話を聴く僕もまた、夜空を仰ぎ見る。

子供には見えて、大人には見えないものがもしかするといっぱいあるのかも知れない。そして、それはもの凄く大切なものなのかも知れない。

満天の星空を見たくて、僕とそのお父さんは空を仰ぎ見るおかしな光景がそこにあった。

0 件のコメント: