2009-02-02

非合理な合理化 Illogical rationalization

毎週定期的にイベントが行われるとある建物。そこにも合理化の波が押し寄せ、その建物の清掃業務も随意契約から任意契約に変わるという話を聞いた。

今まではイベントが行われる時は、来客が多いためゴミ回収の清掃のみを行い、イベントのない日に、ワックスがけや窓ふき、手すりの汚れなどの大がかりな拭き掃除を行っていたのだけれども、任意契約に変わる事により、清掃業者との契約はイベント開催時のみとなり、清掃業務もイベント時だけになるという。

雇われている清掃業者の社員の方々も毎日仕事があったものが、イベント時のみとなり、その業務だけでは生活できない状況となり、建物もイベント開催の来客時のみの清掃となるため、ワックスがけや窓ふきなど乾かす時間を必要とするメンテナンスは出来なくなり、建物の清潔さや痛みの補修などで見落としが予想されるらしい。

経費カットの合理策らしいけれども、建物を維持管理し、清潔に保つという接客の基本を忘れたところにある合理化は果たして本当に合理的なのだろうかと思ってしまう。

採算重視の行く末は「不潔」となるならば、さらなる合理化でその建物も解体にまで行くだろう。

目先の採算性を追い求める企業幹部のエリートたちは、「無用の用」の合理性を知らない世間知らずなのだろう。

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