2015-02-09

KANO 1931海の向こうの甲子園

台湾で大ヒットした野球映画で、日本でも評判になっているらしい。

台湾という国は日本の敗戦まで日本に統治されていて、その後、蒋介石が率いる中国軍にひどい目に遭い、日本統治の時代を懐かしむという国民感情があるらしく、日本軍の兵隊として米国に戦ったことを誇りにしている高齢者もいるという。

日本語でほとんど語られるこの映画もそんな日本統治時代の台湾が舞台で、前半は台湾代表になるまで、後半は甲子園での闘いを描いている。

草野球程度の実力しかない高校の野球部が日本の高校野球史に残る選手たちに育っていく話は、統治されていた日本で我らが台湾が活躍した物語は郷土愛であり、愛国心に繋がるのだろう。そして日本人、中国人、台湾先住民の混成チームが成し得たチームワークこそ台湾の歴史だろう。

ライバル役の札幌商業の選手が回想する構成でありながら誰にも再会しないとか、大沢たかおは結局なんで出ていたんだろうとか、疑問もあるけど、球児たちと日本人コーチの絆の深さは熱いものを感じる。

この球児たちの何人かは日本のプロ野球で戦後活躍したらしく、この球児たちに続いて、台湾出身のプロ野球選手たちが出て来たんだなと思うと、台湾と日本の絆の一片が垣間見えてくる。

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