2008-09-11

花祭りの朝 Morning of Blossom Festival

バブル時代真っ最中の1990年前後に一世風靡した上々颱風の話題が仲間内で出て、手持ちのCD「上々颱風2」が聴きたくなり、今朝、出勤前にパソコンに取り込んで、スマートフォンに入れて、出勤途中に聴いてみた。

地下鉄が地震発生で安全のため、20分もの間、一時停止した時、耳に流れてきたのは、「愛より青い海」「Let' It Be」の他、名曲揃いのこのアルバムで、忘れてはならない曲が「花祭りの朝」。

アジアの音階をポップスにした上々颱風は、ここではサムルノリという韓国の伝統音楽のリズムをベースにした人生歌を披露する。

合間に奏でられる南米のチャランゴの響きもあり、曲のイメージは韓国のアリラン峠から、モンゴル平原のユーラシア的な風景と南米のアンデスの麓に住むインディオたちの生活が重なり合う物で、同じ黄色人種の音楽的ルーツを浮かび上がらせる物でもある。

厳しい自然の中、生き抜くために、カムチャッカからアラスカに渡り、白色人種の「発見」の遙か昔に、新大陸に住み着いたインディオたちの祭りは「花祭り」。厳しい冬を生き抜き、花が芽吹く春を迎えられた喜びのお祭りを祝う歌は「エル・ウマウアケーニョ(El Humahuaqueño)」。「ウマウアカ」は人や物と意味だそうで、「花祭り」は人や物を祝う祭りなのだろう。

生かされるありがたさを知る者たちの命の歌が「花祭りの朝」に歌い継がれている気がする。

そんなことを思うのも、地震という自然現象に足止め食らった時だったかも知れない。

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