2008-09-22

清夜悠悠 lonely night

些細な事に多感に反応していた青春期の一夜を詠んだ秦少游は53歳の時に蘇州の華光寺に旅をした時に、水か飲みたくなり、運ばれた水を見て、微笑みを浮かべ、亡くなったという。

人の多感さとは老若ではなく、それぞれが持ち合わせたもののように思う。

それを相対的に見ようすることが多感さを失わさせるようにも思う。

久々の飲み会の後、酔いを覚ますべく、銭湯に行き、自分の体調に気を遣いながらも、風呂に入り、くつろぐ人々の顔を見る事に安堵を覚える。

玉樓深鎖多情種
清夜悠悠誰共
羞見枕衾鴛鳳
悶即和衣擁

無端畫角嚴城動
驚破一番新夢
窗外月華霜重
聽徹梅花弄

王楼に多感な少女がいた。
誰が彼女と寂しい夜を過ごすのだろう?
彼女は枕と掛け布団に刺繍された鴛鴦や鳳凰が皆つがいで描かれている事に、気恥ずかしくなり、
悶々として、衣服を着たまま、眠ってしまう。

突然、何の前触れもなしに軍営のラッパが鳴り響き、
彼女の夢は破られてしまった。
窓の外に目をやると、明るい月明かりと屋根の上の下が見えるだけ
彼女は「梅花弄」の曲を奏で、自分に聴かせたりする。

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