2008-09-18

但願人長久 It wishes long life.

テレサ・テンの代表作『淡淡幽情』を聞き返し、添えられたブックレートを読み返し、1980年代、鄧小平(とう しょうへい)と鄧麗君(テレサ・テン)という二人の鄧の逸話に想いを馳せりもする。(常用漢字外のため、姓名がパソコンできちんと表示出来ない可能性あり)

テレサを卑猥な歌手として、入国禁止、そのカセットを持つ者を処罰した中国政府と民主化がなされない限り、大陸の土地は踏まないと宣言するアジアの歌姫の闘いは、出稼ぎ歌手への蔑視扱いし続けた日本ではあまり知られない話。

淡淡幽情』に収められた「但願人長久(長寿を願って)」は今なお、歌い継がれ、四川大地震のチャリティなどでも歌われているらしい事をYoutubeにて、知る。

明月幾時有 把酒問青天
不知天上宮闕 今夕是何年

我欲乗風帰去 唯恐瓊楼玉宇
高処不勝寒 起舞弄清影 何似在人間

轉朱閣 低綺戸 照無眠
不應有恨 何事長向別時圓
人有悲歓離合 月有陰晴圓缺
此事古難全 但願人長久 千里共嬋娟

月よお前はいつからあるのか 酒を片手に天に尋ねてみても
遠い天上世界では 今宵がいったい何の年なのやら

風に乗って帰りたいが 贅を尽くした高楼を怖れ 上空の寒さにも耐えられない
私は独りで舞い 己の影と戯れる
これを人の世のありようと言えるだろうか?

お前は朱塗りの楼閣を越え 綺麗な門を抜け
その光は眠らぬ私を照らす
恨みなどないだろうに なぜ別れの時にこうも満ちるのか

人の世は悲喜交々(こもごも)そして出会いと別れ
月もまた満ち欠けあり
いにしえよりこの道理の前に為すすべは無し
ただ願わくば 人の長久を!
ただ願わくば 遙か遠くにあっても共にあの月を見ることを!

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