平和な時代、攻め入られる事のない国境を警備する者は、美しい自然に中で、故郷を思い、孤独を噛みしめたという。
出世争いで不遇な立場に置かれた者は、出世した者をうらやむでもなく、争う虚しさを一番よく知るのかも知れない。
今夜は年に一度の会社全体の懇親会。普段は部署事にそれぞれの仕事をこなすだけの日々。近くて遠い知人と酒酌み交わせる宴で、互いの悩みを語り合えるだろうか?それとも微笑み返しで、出世争いのネタ探しに終わるのだろうか。
コンクリート・ジャングルは美しい自然より過酷なのかも知れない。
碧雲天 黄葉地
秋色連波 波上寒煙翠
山映斜陽天接水
芳草無情 更在斜陽外黯鄕魂 追旅思
夜夜除非 好夢留人睡
明月樓高休獨倚
酒入愁腸 化作相思涙
碧雲の空、黄葉の大地
秋の気配が連なる波のように広がり、
水面には寒々とした靄が緑色に立ち込めている。
山は斜陽に映えて、空は水に接する時、
薫り高い草花は無常である。
その上、日の当たらぬ場所ならば、ことの他のこと。
故郷への想いは心は落ち込み、過ぎた時が思い返される。
夜ごと寂しく独り寝する時、
好きな人を想う好い夢をみられないならば
明るい月の夜、塔に上り、ひとり欄干に寄りかかるのはやめよう
酒が入っても愁い悲しむだけ
酒は相思の涙となるだけなのだから。
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