2008-10-05

自閉症の男の子 Boy of autism

昨晩、いつも行く銭湯に自閉症の男の子がサポーターの方と来ていた。

何度か見かけた事のあるその男の子は檜風呂と岩風呂がある露天で自由奔放に動き回り、湯おけで水遊びをしていた。

付き添われているサポーターの方は先日はおそらく障がい児の介護で汗だくになるのか、全身汗もだらけの人ではなく、別の方だったけれども、その子の動きを目で追いながら、一緒に入浴されていた。

その子が飛びこんだり、水跳ねをして、他のお客さんに水をかけそうになると大きな声で叱りつけるけど、それ以外は何も言わない。

混み合っている湯船で、他のお客さんの間を縫うように動き回るその子はまるで「これが僕だよ」と云わんばかりに動き回っていた。

モラルが幅を利かせ、要領ばかりを覚えてしまい、人の顔色をうかがう萎縮した世の中、「これが僕だよ」と動き回るその子の奔放さとその奔放さが逸脱しないように見守るサポーターの方に人と人の距離感を今さらながら、教わった気がする。

その子が僕のそばに来て、目が合い、見つめ合った時、少し気恥ずかしい想いを僕が持ったのは、きっとその子の奔放さへの憧憬だったのだろう。

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