札幌のB型肝炎訴訟を行っている法律事務所より札幌地裁で、裁判所の和解勧告を被告である国が受け入れるかどうかという公判があるというニュースを頂き、友だちと裁判所に傍聴しに行ってきた。
開廷30分前に着くと、冷たい風が強く吹いている裁判所前では原告団による今日の日程が原告、支援者たちに説明されているところで、よくニュースで観る原告団の裁判所に入る光景の前の情景がそこにあった。
札幌の原告、日本各地の原告、支援者と入廷し、原告のひとりである女性が自分がB型肝炎と知った経緯から今日に至るまでのしなくてもよかったはずの苦労を淡々と語り、親が我が子の健康を思い受けた集団予防接種が、国の指導がなくずさんな医療体制の元、注射針の使い廻しからB型肝炎ウイルスを感染する結果になった事が、慢性肝炎と生きなければならない今の私たちなのだと語られ、原告ら訴訟代理人である弁護士から「和解勧告を求める上申書」が読み上げられて、公判は閉廷となった。
一階ロビーで被告である国が和解を受け入れるかどうかの決定の報を待つ原告の方達と共に行動し、和解が提示された知らせに、これでやっと国の施策が動くきっかけが出来たのだと、涙ぐむ原告の方達と公判結果を素直によかったと思った。
肝炎を含む内部疾患も障害の基準に組み入れられるという話も聴いており、無理をすれば命に関わる内部疾患が障害と認定される事により、今まで「不自由さに負けるな」式の頑張りズムが大手を振るっていた障害者自立支援も、その人の「ありのまま」を認めるように変わっていくことを願わずにいられない。
弁護士会館で説明会があるという話だったけど、それには参加せず、裁判所を友だちと共に後にした。
友だちと昼飯を食べ、別れた後、B型肝炎治療の入院保険を請求している道民共済から電話があり、調査の結果、以前から行っている投薬治療とB型肝炎は無関係であるから今回の入院保険は支払うけれども、投薬治療をしている人の加入は断っているので、これで共済保険を解約とさせて頂くという話で、聞こえよく云っているけど、ようは入退院を繰り返しそうなB型肝炎患者はお断りなだけジャンと思い、携帯電話に長々話すので、「口だけじゃ判らないから書類を送って下さい」と話を打ち切った。
これもB型肝炎救済処置が具体化する前の「和解勧告」なのかなとあきれもしながら、冷たい風が強く吹いている街中、帰宅の途に着いた。
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