2011-01-27

変わらぬ信号 Signal that doesn't change

まだ一月なのね、という程、バタバタしていて、正月初笑いのニュースネタをメモするのを忘れていた。

そのニュースとは時間内に渡りきれない「信号機遭難」する高齢者、障がい者に配慮した信号機として、横断歩道に人を感知すると、一定期間、信号機が「青」のままでいてくれるというシステムの実証実験が始まったというもので、話を聴けば、確かに人に優しいとは思うけれど、人なんてそんなに優しくなんかないと云う事をなんで『信号機』を管理する警視庁は判らないのと、そのニュースを観て、思いもした。

渡っている歩行者が渡りきれずに、「青」が長くなると、「青」だから渡る歩行者が渡り始めて、終いにそこが延々「青」になる開かずの「交差点」になる事くらい分かり切っている事なのに、「優しさ」だけを売り物にする。つまりはどこかで「信号機遭難」する人は出て来る。

そのニュースで、開発元の警視庁曰く、「車優先」から「歩行者優先」との事だけど、高齢化の数の論理に従っただけじゃない。

信号機に関しては、都心の人通りの激しいところで利用されていたスクランブル交差点がいつの間にか、北の都札幌の渡る人が数人程度の街中の交差点にも整備され、「歩行者優先」といいつつ、その複雑な信号の変わり方にしびれを切らす歩行者はよく見かけ、こちら側は「赤」なのに、反対側は「青」なら「青」にしろよとばかりに渡る歩行者をよく見かける。

信号機の変わり方を観察していると、どうやら車の右折、左折で、歩行者が妨げにならないようにの配慮みたいだけど、渡る人が数人程度のシャッター通りに、スクランブル交差点はいらないでしょう。

方や、街中の信号機整備には予算が付くのに、病院や学校などの公的施設の前の交差点に信号機がない箇所は山ほどあり、警視庁からして、経済優先、歩行弱者に対して軽視するというのは何も変わっていない。

日本の社会的整備の遅れはそのまま、経済成長しか考えてこなかった現れだろう。

少子高齢化の時代、減価償却の概念を持たない公的施設の老朽化が災害をもたらす時も近いというのに。

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