2015-06-23

グローリー 明日への行進 Selma

1960年代。ベトナム戦争でアジア人を殺し、南米でクーデター政権を支援した米国は国内でマルコムX、キング牧師の黒人民権運動を潰すことに必死になっていた。

マルコムXは自伝的な映画が作られているけど、キング牧師を取り上げた作品ということで観たかった。

マヘリア・ジャクソンに真夜中電話をしてゴスペルを歌ってもらい、気持ちを落ち着かす場面に感動し、アラバマ州セルマで黒人の有権者登録の妨害に抗議する行進に涙を流した。

エドガー・フーヴァーFBI長官の黒人嫌いやマルコムXとの対立の話なども出て来て、ケネディ大統領の暗殺の後、大統領になったジョンソン大統領の苦渋とそれに圧力をかけ続けるキング牧師のやりとりなど興味深い逸話も満載で、久々に骨太な映画。

当時の映像と映画の場面が交互に映される行進場面は生々しさを伝え、白い黒人とKKKに殴り殺される白人牧師の話もあり、1960年代の南北戦争といわれればなるほどとあの時のブラックムーブメントの凄さを感じさせる。

結局、米国は未来永劫、人種差別で世界を支配しようとする勢力がのさばるのだなと思いもするけど。

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