2017-09-11

三度目の殺人 The Third Murder

半年ぶりの映画館。

是枝裕和監督の新作が今までとは違い、事件物と聞き、観たくなった。

社長殺しで捕まった男。前科あるその男を弁護する事になった弁護士。

福山雅治と役所広司、それに広瀬すずががっぷり絡んだドラマは殺人事件の裏側にある人々の人間ドラマとなっているけど、そこに散りばめられたシチュエーションがうまく絡んでいるようで、結局、意味を説き明かさないまま終わっているのが肩すかしである。

社会事件を子供たちの暮らしという個人レベルのドラマで観せた「誰も知らない」を作った是枝が事件物から人間ドラマを作り出そうとしたのは面白いけど、結局法廷という茶番でのそれぞれの思惑で片付けちゃった物足りなさが残念。

海外の法廷劇などでは困難な社会背景を背負った人々のドラマが描かれる作品が多い故、「三度目の殺人」に至るドラマの底浅さはそのまままだまだ平和ボケの日本だからなのかなと思ったり。

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