キアヌ様が異様に華麗な釈迦を演じた『リトル・ブッダ』
東洋神秘を判っているの判らないのか、判らないベルナルド・ベルトルッチの『東洋3部作』の一本で、話の核となるラマ僧の輪廻転生のお話も物語に終わって観のある映画だけど、仏陀の教えの絵解きは非常にうなずける物があった。
菩提樹の元、ひたむきに悟りを開こうとする仏陀に川辺の船頭の声が。
「人生は琴の弦のように。強く弾きすぎても、弦は切れるし、緩めすぎても、音は鳴らない」
その声を聴いた時から、仏陀に菩提樹の元を離れ、物乞いを始める。
ラマ僧が仏陀の教えを説く時、水の入ったコップを差し出す。
そこから床に水をこぼし、こぼれた水を差し、『これは何か』と問う。『水だ』では、コップの中にある物は何か。『水だ』
同じ水なのに、コップという価値に惑わされ、水を区別する。
その戒めが『色即是空』
更に例えば100年後、ここにいる我々は誰もいなく、ここにある物もあるかどうか定かではない。
これが『諸行無常』
この世に残る物は意識であり、人は誰かの生き方をまねて、生きようとする。
これが『輪廻転生』リーンカーネーション。
定まらぬ物に迷わされ、むやみに焦ることなく、生きる事が『悟り』であり、『説教』
これだけシンプルに仏陀の教えを描いた物はある意味。貴重。
周りに毒をまき、枯らす大木を伐採すべきか、環境保護すべきか問う黒沢清の映画『カリスマ』で、姿形を変えてもあるのが自然。人が決める事ではないとする『悟り』も仏陀の教えに通じるようで、『生きる』事が『動く』事より大切なのだろうと。
『皆様のために』と朝早くから、夕方までさえずる五月の蠅の御題目を聴き、思う事。
『生者必滅』南無阿弥陀仏
- | | | | |
- amazon.co.jp Search : リトル・ブッダ
0 件のコメント:
コメントを投稿