2010-04-03

ニッポンの単身赴任 Work away from home of Japan

単身赴任という制度があるのは日本だけと、重松清のルポルタージュ「ニッポンの単身赴任」に紹介されている。

依存度が強いほど、単身赴任の孤独に耐えられないといわれる男たちの悪戦苦闘ぶりがこの本で数多く紹介されている。

週末の家族団らんを待ちわびながら、一人暮らしを謳歌するおじさん、札幌在住の単身赴任たち、札ちょん族たちの休み毎の寄り集まり。仕事難で、海を渡り、上海で悪戦苦闘する男たち。堪えられない孤独の末に、行き着いた単身不倫。

経済成長真っ直中に生まれた重松清さんはそんな親父たちの仕事ぶりを素直に応援するけど、ゆとりを求めた安保闘争という時代の波、公害汚染という経済成長の裏側を幼くも見てきた僕なんかは、ストレートに家族の幸福の犠牲を背負い込むおじさんたちの苦悩の方に目がいってしまう。

この本が出された2003年の単身赴任状況は今ではおそらくもっと過酷な物になっているだろう。日本の企業戦士たちの姿は、戦時中、お国のために出征し、死んで帰れと言われた名もなき兵士と同じじゃないか。そんな思いでこの本を読み更けた。

日本に人間らしい生き方が出来る時はいつになるんだろう。

「さびしくなんかないやい!」とこの本の表紙の挿絵書かれている。

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