2010-11-26

借金の資本論 Das Kapital of debt

今日のmixiのニュースで、延々話題になっている「高所得者増税ずらり、政府税調」のニュース。

ざっとそれらの日記に書かれている文句を見ていくと「資本主義に反する」だとか、「人より努力して高所得を得ている方」だとか、「努力をしないでギャンブル、酒やタバコに使う金はある、まるで動物のような生活。こういう連中を救済する必要はない。」だとか、自分は高所得にはなり得ないけどと前置きをしつつ、何故か自分に無縁な高所得者を擁護し、自分の所得に近いだろう人々をこき下ろす日記が目につく。

借金大国の日本で、浪費型の政治を戦後延々と続け、経済成長した頃はいいけれど、産児制限の後に、少子高齢化した今、国民一人当たり712万円という額があるのに、何の対策も打たなかった政治の問題を語らずに、高所得者増税だけを論じる論点は全然論理的じゃない。

「資本主義」を語るなら、「借金の資本論」を語るべきで、金があるから貸すという借金の大前提からすれば、金持ちがいるから貸すのであって、年収500万以下で、ローンを抱える貧乏人に金を貸す訳もない。

国際通貨基金は借金大国であるからには社会保障費を削減しろという当たり前の要求を突き付けるけど、それをやると国民一人当たりの借金額はどんどん膨れ上がり、今の100円ショップ生活でも成り立たなくなるし、そうなれば、健康面の悪化が懸念され、疫病蔓延にもなりかねない。

借金返済、健全経営に立て直すには、ジャパン・マネーの総額に借金額の返済計画を割り当てるのが順当で、高所得者増税しか打つ手はないだろう。

「人より努力した」とされる高所得者の不満が政治を突き動かすだろうし、日本再生にはいいかも知れない。

ただ、日本は昔から「居直り」の国であるから、高所得者の節税に難儀するかも知れない。

何せ、世界の富豪ランキングを見ると、トップが兆の桁なのに、日本の富豪トップは庶民洋服店の8000億、続く富豪の額は7000億、5000億と一気に少額になっている富豪不在の国なのだから。

反面、自殺大国、死刑大国で、国民一人当たりの借金額を増やしたがる不思議な国でもあるのだけれど。

いと、おかし。

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