昔々、僕がまだ学生だった頃、今のようなマルチメディアもデジタル・コンテンツもなかった頃、好きなテレビやラジオの番組をせめて音だけでも録音して繰り返し聴きたいと、カセットテープをテレビのイヤホンジャックに繋ぎ、テレビ番組を録音したことがある。
ビデオテープなんて云うものもなく、今でいうラジカセもどきの機械で、コマーシャルが入る瞬間には止めて、本編が始まるとまた録音を再開させた、そんなアナログな愉しみをしたものが未だにカセットテープとして残っている。
録音したものは数年前、パソコンに取り込み、CDに焼こうかと保存してあったのだけど、iPhoneを手に入れたので、それをmp3ファイルに変換して、iPhoneに入れ、昨晩帰宅時にその一本、「前略おふくろ様」の最終回を聴いてみた。
ちょっと再生スピードが速いように感じられたけど、セリフに重きを置く倉本聰のシナリオは、音だけ聞いても情景が浮かんでくる。
iPhoneに取り込む際、知ったことだけど、こういうものをオーディオブックというそうで、これはこれでなかなか面白いと思う。
昔のラジオ番組や一時期流行った朗読ドラマを今度、変換してオーディオブックとして愉しもう。自分の手元のアーカイブから忘れていた優しさが見つかるかも知れない。
前略オーディオブック様。
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