話題作「バベル」は観ていなく、長編第一作の「アモーレス・ペロス」の強烈さは観ていたから知っているアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の新作とのことで、予備知識何もなしで、時間の都合が付いたから観に行ってきた。
映画の雰囲気は違和感なく、落ちぶれた男がアフリカ難民やら中国移民やらに怪しげな仕事を廻し、あぶく銭で食いつないでいる物語が映し出され、別れた妻との子供たちを抱えながら、ガンで自分の余命を知るというやるせない話。
そんな先の見えた男の「BIUTIFUL ビューティフル」は自分が産まれる前に死んだ父を思い浮かべる事であり、我が子と夜を共に過ごす事。
都会の中のスラムに埋もれる男を「ノーカントリー」のハビエル・バルデムが好演しており、滑り落ちるように破滅に向かう人生をハードボイルドに演じている。
おとぎ話にはしゃぐ歳でもなくなった自分。残りの人生、滑り落ちるだけにはしたくないよな。
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