1989年の天安門事件の映像が生々しく映し出され、天安門事件以降、中国から世界に亡命した文化人たちが亡命した祖国への想いを熱く語る。
民主化、人権擁護、それらがおざなりのまま近代化してきた中国への批判は、日本でも面白おかしく語られているが、亡命者の語りは明確に政府と人民の区別がある。
区別があるからこそ、亡命者たちは祖国を想う。
中共政府に赦しを乞うて、祖国に帰るのは簡単だけれど、そうしたら、天安門事件で殺された人民に申し訳ない。その想いだけで故郷に帰るのを断念しながらも外から中国の民主化、人権擁護を実現させようとする人々の語りは熱い。
映画を観ていて、これは震災後の日本と何も変わらないのじゃないかと思った。天安門事件で人民に発砲した中共政府と原発事故の発表を後々に小出しする日本政府。
放射能汚染が広まり、日本の自然から亡命を迫られた時、亡命者なった日本人たちは帰る祖国の再建に想いを費やすだろうか?
「わが祖国」の想いが強い中国の亡命者は日本にはほとんどいないという。
0 件のコメント:
コメントを投稿