「海炭市叙景」
登場人物で顔に傷を負っている奴なんかひとりもいないバトルロワイアル。
息子にもかまわれない親父になった奴、昔、みんなから恐れられていたのは刑務所から出て来て報復に脅え、ホームレスになった奴。そして、今もなお報復に脅え、身構え続ける奴。
スラム化進む今の時代、『絆』を叫ぶ方がノーテンキに見えてきて、『家族とは死ぬまで一緒ということ』と語りながらも、殺しあう羽目になる。
男の顔は履歴書で、女の顔は領収書。喧嘩しか能のない男たちの母親代わりになった倍賞美津子の顔の迫力はやはり領収書だよな。
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