二人の男の愛を受け入れながらも迷う女。瀬戸内寂聴原作、満島ひかり主演、熊切和嘉監督作品。
観られる日がレディスデイとは知らずに観に行き、100人近くの女性達で満席の劇場の一番前の席で鑑賞。
原作は知らないけれど、二人の男に愛されている女の今と過去が交差する物語をボゥと観る。
熊切和嘉監督の描き方は「海炭市叙景」の延長のような気もするけど、一番不安だった満島ひかりはなかなかの好演。けれども、今と過去の話の繋ぎ方や昭和30年前後のドラマとして観ると何か感情移入が出来ない。
ただ話の筋をなぞっただけ、そんな気がしてくる。
与えられた役を無難にこなし、感銘与えもしない小林薫はともかく、満島ひかり、綾野剛は若さだけで感情の高ぶりが伝わってこない。
人と人との関係がむせ返るような密接さがあったあの頃はもう今の時代で演じられるのはいないのだろうか?
満席の劇場というのにむせ返る雰囲気が皆無の不思議な空間で観たから尚更なのかも知れないけれど。
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