ロバート・アルトマン。
僕が映画に夢中になっていた頃、「ナッシュビル」や「ウェディング」それに評判悪い「ポパイ」などを観ているけど、群衆劇というものがどうも苦手で、圧倒はされたけど、その面白さがよく判らなかった。
ロバート・アルトマンの作ったテレビドラマ、映画、製作フィルム、プライベートフィルムなどなどで綴られたこの映画で、アルトマンのスタンスがよく伝わってきた。
「ドラマの中で複数の人に同時に喋らすな」そんな映画界の不自然な縛りに猛烈に反発し、群衆劇にこだわり続けたアルトマンは晩年、家族が集まるのが嬉しげだった。
いろんな人間たちが集まり、繰り広げる映画。それがスター主義のハリウッドでは異端だった。
僕が映画館から足遠のいた80年代後半から90年代、アルトマンは復活した。
群衆劇にこだわり続けたアルトマン。社会とはひとりひとりの人間が作るものだから。
戦争風刺の傑作「マッシュ」の断片を観て、またアルトマン作品を観直したくなった。
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