2016-01-13

マイ・ファニー・レディ She's Funny That Way

アメリカン・ニューシネマのムーブメントの後に登場したピーター・ボグダノビッチ。「ラストショー」や「ペーパームーン」などノスタルジックな中に現代的視点を織り交ぜた演出は公開当時高い評価を受けたけど、同じ頃にドタバタ喜劇の「おかしなおかしな大追跡」を作り、かつての名作の名場面を織り交ぜながらの演出は映画マニア・ピーター・ボグダノビッチを印象づけた。

そんな一世風靡したピーター・ボグダノビッチ久々の新作は「おかしなおかしな大追跡」を思い出させるドタバタ喜劇。

コールガールを巡る男たちと女たちの鉢合わせはナンセンスな程に偶然が重なり、女と男のラブゲームを楽しませてくれる。

同時代人のウディ・アレンのラブゲームものにも通じるセンスも感じられ、古き良き時代のハリウッド映画のオマージュも満ちあふれる快作となっている。

この世代が映画を撮り始めた1970年代、映画を見始めた僕にとっては凄く懐かしい人に会うような感じで、今的には古臭い感覚もあるけれども、なんか心地よい猥雑さを楽しませて貰った。

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