冷え切った妻との関係。妻が旅行に出かけた後の愛人とのSEX。電話が鳴り、留守電に切り替わり、入る妻の訃報。
西川美和監督の久々の新作は淡々ととある作家の妻の死後の生活を描く。
世間を気にする作家は妻の遺体を荼毘に付し、カメラの前で芝居するけど、愛人には逃げられ、心に空白が出来る。
そこで知り合った妻と一緒に旅行に出かけ、亡くなった女性の夫と子どもたち。
妻を亡くした男二人の繋がりは、子どもたちを交えて奇妙な疑似家族になっていくあたりは西川美和監督のこだわりなのだろう。
作家の虚栄が少しずつ剥がれていくプロセスの積み重ねはとてもうまい。
作家役の本木雅弘も白髪交じりの初老の面持ちで、好感持て、懐く子どもたちとの絵柄がとてもいい。
人生は他人。生きることは自分の思い通りにならないことであり、人との関わりで出来ていくもの。
それに気がつかなった永い言い訳なんだろうな。
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