今年も職場での待遇交渉を終え、相変わらずの厳しい内容。
うちは組合色を排しているから、あくまでも形式的な「要望」に対し、回答プラスこんな事は要望していないマイナス回答を貰うパターンがここ数年の流れなのだけれど、心苦しいマイナス回答のお詫びの代わりに付け加えられる待遇改善策が認識不足の知識として、案外役に立つ。
今年は介護休暇の緩和策が出され、要介護の親ひとりの介護につき1回限り、通算93日まで1回のみの取得だったものが、平成17年の4月より国の制度が複数回に分けられるように緩和されたけれども、複数回に分けられる条件は制度では介護者の回復が条件なのだけれど、うちの職場の場合は退院でも複数回に分けられるように使い勝手よくしたとの事。
介護を必要とする人の「回復」が条件という国の制度は「絵に描いた餅」なのに対し、うちの職場の「退院」はまぁ、確かに現実味はあるにはある。
けれども、職種形態が正社員、常勤パート、パートタイムという細かく分けられた職場では常勤パートに位置するうちらの立場はこのような緩和策は正社員に準じた扱いとされるのだろうけれど、一方でパートタイムの常勤パート格上げは見送られてもおり、その待遇面で労務を担当する正社員が雇用側にも労働側にもなりうる会社システムは結局、正社員の待遇を守るためのパートタイム改善にもなりかねないような気をいつも感じる。
正社員との差別禁止した改正パートタイム労働法とて、その対象になる「人」がどれだけいるのか、疑問視されるのもおそらくここら辺なのだろう。
黒人を救い出し、よそに売りつけるなどの奇妙にねじくれた博愛主義を並べ上げるボルヘス『恥辱の世界史』にならぬよう、生き血の通った制度が望まれるところ。
- OhmyNews : 介護休暇という恩恵
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