宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」や「あらしのよるに」の杉井ギサブロー監督のアニメ新作。
宮澤賢治の「グスコーブドリの伝記」の映画化で、冷害に苦悩するグスコーブドリの物語。
家族を失ったグスコーブドリが巡り会う世間の人々は貧しい環境の中、人をこき使い、繭糸で儲ける者や冷害の損失を取り返そうとこやしを大量に使う農民など生きる試行錯誤を繰り返している。
グスコーブドリは勉学を重ね、自然エネルギーの活用で人間社会が冷害に苦しむことがない社会が出来ないかと考える。
過酷な自然との共存を考え続けた宮澤賢治は自然エネルギーの活用をも考えていた。
今の過剰エネルギーを必要とし、自然体系を壊している人間社会に欠けているものは自然との循環を考える社会なのだろう。
映画は説明不足の箇所も観られるけど、映像の遊び心は好ましい。
過酷な自然がまた始まる今、グスコーブドリのような自己犠牲がないまま、自然との共存が計れる世の中、そんな科学技術が求められていると思う。
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