2012-07-22

オレンジと太陽 Oranges and Sunshine

固定した時間での上映開始時間で観に行きたくてもなかなか行けなかった「オレンジと太陽」を仕事帰りにちょっと無理して観に行った。

社会派監督として知られるケン・ローチの息子、ジム・ローチの長編初監督作品で、イギリスとオーストラリア間で実際に行われた子供だけの「児童移民」の問題を取り上げた作品。

ソーシャルワーカー、マーガレット・ハンフリーズの元に問い合わせてきた「私は誰ですか」という問いから始まるこの物語は、家庭の事情から片親の家庭から子供が連れ去られ、国の許可の元、慈善団体を通して「児童移民」が行われていた事実が明るみに出る話。

途中、イギリスとオーストラリアを行き来するハンフリーズが今どちらにいるのか混乱気味になる場面もあるけど、「児童移民」を体験した大人たちの過酷な生き様が胸を締め付けられる。

いつの時代も犠牲になるのは抵抗出来ない子供たち。神が沈黙する虐待行為にただただ大人のエゴを思い知らされるのみ。

ハンフリーズに対し、「あなたが傍にいてくれた」と語る「児童移民」経験する男が語る言葉に涙する。

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