2013-10-25

スーサイド・ショップ Le magasin des suicides

自殺者に罰金が科せられても留まるところのない自殺の時代の自殺用品店家族の物語。パトリス・ルコントが描く自殺ミュージカルアニメは自殺用品店に産まれた超前向きな男の子が巻き起こす「素晴らしき哉人生」物語。

自殺用品店の家族全員が自殺した有名人の名前で、店長はミシマで、ハラキリ日本刀まである始末。苦しまずに楽に死ねる自殺用品を取り揃え、死ねなかったら代金返金の補償付、また来店することのないお客には「さよなら」と見送る。自殺讃歌のミュージカルに唄い踊る姿は皆暗いブラックぶり。

そこに産まれた場違い坊やアラン君は「孤児になるのは嫌だ」「自殺の時代は虐殺の時代」とことごとく親に刃向かう。

死んで楽になるか、生きていてよかったというか。「お父さん、お母さんが好きだから」アラン少年の親への反抗はごくごく当たり前の理由。

ルコントの自殺の時代に対するメッセージはストレートだけど、死ぬアドバイスするより一緒に生きるアドバイスが大切という隠し味を忘れてはならないな。

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