「ただ地獄を進む者が哀しい記憶に勝つ」
過激描写で知られる園子温監督の自身初の娯楽作と銘打つアクション活劇。
映画青年とヤクザの抗争が絡み合う不思議なデスレースは血まみれ映画。
ここ数作のような社会性もなく、ひたすら映画バカとヤクザの話が繰り広げられる。
初っぱなの友近の出刃包丁振り回してのヤクザを追いかけ回す場面は園子温そのままで、ピントずれした連中が繰り広げるドタバタはブラックユーモアに綴られる。
それに乗れるかどうかでこの映画に乗れるか乗れないか決まるのだが、「愛のむきだし」のような強引な引っ張り方もなく、園子温自身が楽しみながら遊んで作っている、そんな映画だった。
「キル・ビル」を越えたともいわれるこの作品、純粋に園子温監督作である。
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