色は匂えど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見し 酔ひもせず(いろは歌)
産まれた時に取り違えられた子はユダヤとパレスチナの子。湾岸戦争の混乱の中、起こった事実を知ったのは息子が18歳になった時。
事実を知った母の苦悩、父の苦悩、兄弟の苦悩、そして、本人たちの苦悩。更に対立する民族の中にいる苦悩。
それらの苦悩をひとつずつクリアしていく「もう一人の息子」たちにもどうしてもクリアできないものがある。
僕は君で、君は僕を生きるしかない。狭い土地に敷かれた越境ラインのこちらとあちら。それを乗り越える術を人間はまだ持ち得ない。
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