2014-02-03

めまい Vertigo

特集企画「スクリーン・ビューティーズ」の第3弾「ヒッチコックとブロンド・ビューティー」にて、デジタルリマスター版が公開されているヒッチコックの「めまい」

1984年のリバイバル上映で観た以来で、1984年の時は同時公開の「裏窓」と共に原色基調の色合いが記憶に残っている。

久々に観た今回は高所恐怖症の男の話以外すっかり忘れていたが、原色基調の色合いが更に鮮やかに修復され、ヒッチコックの色センスが堪能出来た。

物語的には丹念に描かれている分、退屈に感じられる箇所もあり、サスペンス部分もショック描写が普通になった今に比べれば大人しい。

ジェームズ・スチュワートがキム・ノバクに着せ替えを命ずるヒッチコック映画のエロスも今では卑猥感も感じられないほどになってしまい、現代社会の映像の氾濫による感覚麻痺を改めてこの名作を観ることで感じてしまう。

デジタルコンテンツ未熟の日本、欧米のデジタルリマスター技術の素晴らしさを体感すると共に産まれた年である1958年の名作に時の流れを感じた日。

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