大阪貝塚市東町で牛の家畜から牛肉の販売まで生産直売を営む家族の記録。
被差別の街で育った家族はと畜した牛を無駄なく切りさばき、肉から剥がした皮をなめして、だんじり祭りの太鼓に使う。
『と畜は怖いというけど、それを何も考えずに食べる方が怖いよ』次男の昭さんは語る。
被差別ゆえに受け継がれた仕事を誇りとして、被差別であることに異議を唱える。
亡き父の思い出を語り、老いた母を囲む長女に、長男、次男。彼らも60近くとなり、高齢化の街はと畜場の閉鎖により、その生活も変わろうとしている。
いろんな命を頂く人間社会の仲介人の家族の記録は清々しく、命の重さを踏まえて生きている。
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