昨晩、BS朝日で観たいと気になっていた映画「マザー・テレサ」が放映されていて、途中何度もコマーシャルで中断されたり、看護婦さんの検温と問診が入るなど、入院生活なのだからなかなか落ち着いて観られる環境ではないのだけれど、観ることが出来た。
オリビア・ハッセーがマザー・テレサの半生を演じた映画「マザー・テレサ」はその足跡をなぞらえた程度で深く掘り下げられたものではなかったけれど、マザー・テレサの人と成りはよく描かれていたと思う。
マザー・テレサ。僕の世代では子供の頃から聴き馴染んでいた人なのに、詳しい功績には疎く、それでいて気になる人だったから、この映画を観たくもあった。
一世代上で、「ロミオとジュリエット」でぴちぴち肌で魅了したオリビア・ハッセーが演じた事も関心を引いた要因でもあるけれど。
映画はパレスチナ・ベイルートにおけるマザー・テレサの戦災救済の活動などは描かれないけれども、イギリス統治下のインド独立の混迷を内紛と描きつつも、修道女の身を棄てて、カルカッタの街中に救護活動に飛び出すマザー・テレサを描くところから始まる。
「飢えた人、裸の人、家のない人、体の不自由な人、病気の人、必要とされることのないすべての人、愛されていない人、誰からも世話されない人のために働く」と建設する「死にゆく人の家」の件はマザー・テレサの人と成りを現す逸話だろう。
ウィキペディアに書かれている語録を読むと、男女平等に対し、男女それぞれの特有の愛が家庭を作り、子供を育てるのじゃないかと語る姿勢や「愛の反対は憎しみではなく、無関心。」と日本初来日の際に語られた語録が目を引く。
「日本人はインドのことよりも、日本のなかで貧しい人々への配慮を優先して考えるべきです。愛はまず手近なところから始まります」
映画は「与えるよりも与えられよ」「愛するよりも愛されよ」と受ける側の想いを語る言葉が繰り返され、終わる。
「この世で最大の不幸は戦争や貧困などではない。寧ろそれによって見放され、“自分は誰からも必要とされていない”と感じる事。
銃や砲弾が世界を支配してはならない。大切なのは愛である」
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