米国で最初に絞首刑になった女性はリンカーン大統領暗殺の共謀として軍法裁判で裁かれた民間人。
監督デビュー作の「普通の人々」しか観ていなく、その後の作品の評価の高さに気になっていたロバート・レッドフォードの新作は正攻法で描かれた傑作だった。
この頃、数多く公開されているリンカーン大統領関連の映画の一本ながら、南部と北部の対立をひとつにまとめたリンカーン大統領の功罪は暗殺の後、その側近達に受け継がれたのだろう。
復讐を正義と吐き違えた米国政府の愚かさは9.11に繋がるものだろうし、この物語の後日談である軍法裁判で民間人を裁いてはならないという取り決めは米国の良心の揺り戻しでもあるだろう。
「戦時下、法は沈黙する」
米国の世論の揺れは国家機能のバランス感覚にもなるだろうし、国家が人を裁く限界も見えてくるのだろう。
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