作家・桜庭一樹による第138回直木賞受賞作を熊切和嘉監督が映画化。実の父娘の禁断の愛を描いた作品。
台詞少なめで映像で見せる手法で、北海道南西沖地震の奥尻から始まる。
原作の情報をWikipediaで読むと時系列をさかのぼる原作とは違い、時系列で話が進む。
孤児になった娘を引き取ったのは実の父で、父との生活で性的虐待を受けた娘が父を愛するという過程は描かれないけど、その後の父との性愛描写はエロく、その関係を知った親戚との流氷の上でのやりとりなどはものすごく映画的。
後半、成人してからの話が駆け足になり、話がはしょられた感じになり、残念だが、アンチモラルを描くという点ではこの父娘の異常な愛は、映画では、家族になりたくて一線を越えた二人となっており、何か物足りない。
情欲を描く熊切和嘉監督の深まりの一作品として、これからの作品に期待したい。
0 件のコメント:
コメントを投稿